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アドベンチャーレース(またはエクスペディションレースと呼ばれる)とオリエンテーリング(オリエンテーリング用地図が用いられる場合)、ナビゲーション(オリエンテーリング以外の地図が用いられる場合)、クロスカントリーランニング、MTB、パドリング(カヤック、ダッキー等)、クライミングやロープワークなどの持久力を競う競技の組み合わせからなる。
スプリントは数時間で終了するが、エクスペディションレースは10日からそれ以上の期間に及ぶこともある。レースの長さに関係なく、通常レース中に競技時間が一時停止されることはない。競技の時間経過は実時間(昼夜など)と同時進行であり、競技者は休息を取るか、またはいつ取るのかを選択しなければならない。
アドベンチャーレースは、当時チームメンバーの数が事前に明示されており、男女混合であることが必要だったが、現在ではメンバー数の制限がなかったり、同性のみの部門、年齢別の部門などを加えて開催されている。

 

1.歴史

 
アドベンチャーレーシングの根源は深く、近代アドベンチャーレースの起源については未だ論議されている。1968年に初めて開催された二日間のカリマー国際マウンテンマラソン (The Karrimor International Mountain Marathon ) が近代アドベンチャーレーシングの誕生であるとするものも多い。この大会は二人一組で山岳地帯を全ての必要物資を本人が運びながら通常のマラソンの二倍の距離を横断するものだった。
1980年、アルペンアイアンマン( The Alpine Ironman )がニュージーランドで開催された。個人競技者は走り、漕ぎ、そしてスキーを使い遠く離れたゴールを目指した。その年の後半、アルペンアイアンマンの創設者であるロビン・ジャドキンスは有名なコースト・トゥー・コースト(The Coast to Coast)をスタートさせる。トレイルラン、サイクリング、パドリングで構成されたこのレースは、近代アドベンチャーレーシングのほとんどの要素を含んでいた。これとは別に、1982年には北米でアラスカ・マウンテン・ウィルダネス・クラッシック( The Alaska Mountain Wilderness Classic )が誕生。このレースは6日間にわたり約240キロ(150マイル超)を越える原生自然の中のコースを無援助(全ての物資運搬を道なし、補助なし)で行くもので、現在でも3年に一度のコース変更を行いながら続けられている。
1989年、ジェラルド・フュージ( Gerard Fusil*フランス人、ジェラール・フュジーとも呼ばれる)によってニュージーランドで行われたレイド・ゴロワーズ ( The Raid Gauloises )と共に近代アドベンチャーレースの時代が到来した。パリ・ダカールラリーに触発されたフュージは競技者が自身の強さと能力を頼りに長く険しい地勢を行くような拡大されたエクスペディションスタイルのレースを思い描いていた。このレースは、男女混成チームが650キロ(400マイル超)のコースで競い合うといった現代的なアドベンチャーレースの全ての要素を含でいた。このフュージのコンセプトを元に1991年、サザン・トラバースの幕が上がる。
90年代前半、ロサンジェルス・タイムスでレイド・ゴロワーズの記事に感銘を受けたマーク・バーネットはレースをアメリカで開催するだけではなく、大規模TVネットで放映するメジャー競技にしようとした。ジェラルドから権利を買い上げた後、バーネットは最初のエコ・チャレンジ ( Eco-Challenge )を1995年に開催した。彼はこのイベントで二回のエミー賞を獲得した(マーク・シアーズの才能により、最初の二回の大会の映像)。エコ・チャレンジは2002年まで続けられた。エコ・チャレンジはアドベンチャーレースと呼ばれるが、これはジャーナリスト兼作家のマーティン・デゥガードがレイドとエコ・チャレンジに始まるこのようなレースを総称するために使い始めた。
2001年、最初の世界選手権(ワールドチャンピオンシップ)がスイスで開催され、チーム・ノキア・アドベンチャーが栄冠を手にした。その後、世界選手権は3年間の休止期間を経て2004年にアドベンチャー・レーシング・ワールド・シリーズの最後から二番目の大会として再度開催される事になった。それ以降、ワールドシリーズとワールドチャンピオンシップは毎年開催されている。2011年ワールドチャンピオンシップはオーストラリア、タスマニアにおけるXPDエクスペディションレースで開催された。総距離733キロ。世界中から90チーム以上が出場。2012年はフランスで開催され、ゴールはモナコの予定だ。世界中のトップアドベンチャーレーサー達に注目されているレース。
2002年に最初のメジャーなエクスペディションレースがアメリカにおいてスタートした。プライマル・クエスト(Primal Quest)はアメリカにおけるエクスペディションレースの代表する大会となり、現在まで毎年行われている。しかしながら、2004年に起きたベテラン競技者のナイジェル・エイロットの不幸な死はプライマル・クエストに暗い影を落とし、このレースをはじめとするアドベンチャーレースの性質に疑問の声が上がることになった。
2004年、地質学者のスジェパン・パビチック(Stjepan Pavicic)がアメリカ大陸最南端、チリ・ティエラ・デル・フエゴにおいて600キロ以上を進む初のパタゴニアン・エクスペディションレースを組織した。
一方、日本では1999年に静岡で伊豆アドベンチャーのプレレース、2000年(~2005年まで)から本格的に開催された。そして長野を舞台にサロモン・クロスアドベンチャーが開催された。サロモン・クロスアドベンチャーレースは2日間に及ぶレースで多くのメディアに注目された。
 


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